自動車整備士を目指して専門学校を調べていると、2級と1級があることに気づくと思います。
こんなことを考えていませんか?
- 1級と2級、正直どう違うのかよく分からない
- 学校の案内でも先生からも、1級を勧められる
- 4年通うのは長い。早く現場に出て働きたい気持ちもある
- 学費が2年分増えるので、親に相談しないといけない
実際のところ、1級は本当に必要なのか。
そう感じている方へ向けて書きます。
金銭的に余裕があるなら、1級の課程はありです。
余裕がないなら、2級で就職して問題ありません。
そしてもっと大事なのは、そのあとどこに就職するかです。
2029年4月から、自動運転車の検査は1級整備士でないとできなくなります
1級自動車整備士の資格を持つ検査員だけになります
国土交通省が省令を改正し、施行日も決まっています。「そうなるかもしれない」ではなく、すでに決まっている話です。
なぜ1級だけに限定されるのか
自動運転車は、センサーと電子制御の塊だからです。
これらが正しく働いているかを判断するのは、従来の分解整備とは別の知識が要ります。
自動車検査員には2級でもなれる|1級が必要なのは自動運転車の検査
自動車検査員は、指定工場で車検の合否を判定する仕事です。整備士のひとつの到達点と言われます。
検査員になるには、次の3つが必要です。
- 整備士資格(1級または2級)
- 整備主任者として1年以上の実務経験
- 研修の受講
安心してください。2級でもなれます。これは2029年以降も変わりません。
| 普通の車の検査 | 自動運転車の検査 | |
|---|---|---|
| 2級の検査員 | ○ できる | × できない |
| 1級の検査員 | ○ できる | ○ できる |
自動運転車が増えていけば、指定工場は「1級を持つ検査員がいないと、その車を扱えない」ことになります。そこで差が出てきます。
1級か2級かより、そのあとどこに就職するかが重要です
ここまで制度の話をしてきましたが、私が一番大事だと思っているのは別のところです。
1級か2級かより、そのあとどこに就職するかのほうが、はるかに重要です。
選ぶ基準は、教育制度が整っているかどうか
会社によって、育て方はまったく違います。
同じ2級で入っても、3年後には別の整備士になっています。
教育制度が整っている会社を選んでください。これが一番大事です。
そのうえで、自分から学ぶ姿勢を持つこと
ただし、制度があるだけでは足りません。
本人が自主的に学ぶ姿勢を持っていること。これが揃って初めて意味があります。
環境と姿勢、この2つが揃えば、現場で実際の車を触って学ぶほうが、成長は断然早いです。
経済的な負担を抱えてまで進学する必要はありません
1級の課程に進むと、さらに1〜2年ぶんの学費がかかります。奨学金を利用する方もいると思います。
社会人になった時点で返済を抱えている——これは、思っている以上に重いです。毎月の給料から引かれます。
だから私は、経済的な負担を抱えてまで進学することは勧めません。
最後に、これは私個人の感想です

私は国家1級を持っていません。だから、その試験の難しさを自分の言葉では語れません。
ただ、周りの整備士から聞く話では、メーカーの検定試験のほうが全然むずかしいと言います。
メーカーの検定試験というのは、トヨタや日産といった自動車メーカーが、自社の整備士向けに用意している資格制度です。ディーラーに就職すると、段階を踏んで受けていくことになります。
そこをちゃんと理解して取得できたのであれば、国家1級も取れるのではないでしょうか。
だから私は、まずディーラーへの就職を強く勧めます。
まとめ|1級を目指すか迷っている方へ
- 2029年4月から、自動運転車の検査は1級整備士でないとできなくなります(国土交通省が省令を改正)
- ただし、自動車検査員には2級でもなれます。1級が必要になるのは自動運転車を検査するときだけです
- 金銭的に余裕があるなら、1級の課程はありです。余裕がないなら、2級で就職して問題ありません
- それより大事なのは、そのあとどこに就職するかです
- 選ぶ基準は教育制度が整っているかどうか。そのうえで自分から学ぶ姿勢を持つこと
- 経済的な負担を抱えてまで進学する必要はありません
まずは、教育制度の整ったディーラーへの就職を強く勧めます。
そこでメーカーの検定試験をちゃんと理解して取っていければ、国家1級も自然と射程に入ってくると、私は思っています。


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