足回りの部品を脱着したあと、テスターに乗せたらサイドスリップがズレてた。
合わせようとラックエンドを回しても、どっちに回せばいいのか、どれくらい回せばいいのか分からない。
少し回してはテスターに乗せ直す。それを繰り返しているうちに、今度はハンドルが傾いている。そんな経験はありませんか?
私は、サイドスリップを調整する前に、まずハンドルの位置も確認しています。
回す量は、次の2つを目安にしています。
- サイドスリップ1目盛りなら、左右を約20度ずつ
- ハンドル半コマなら、左右を逆向きに約90度ずつ
あくまで私の感覚ですが、大体の車はこの感覚で上手くいきます。
この記事では、回す向きと回す量の目安を、調整の順番どおりに紹介します。
調整する前に、ハンドルの位置も確認する
サイドスリップを調整する前に、まずハンドルの位置を確認します。
- 試運転でまっすぐ走ったときに見る
- ハンドルが水平になっているか
- 傾いていたら、右か左か、どれくらい傾いているかを覚えておく
先に確認する理由
- 調整のあとで傾きに気づくと、「調整でずらした」と勘違いしやすい
- 最初から傾いていたと分かっていれば、慌てずに次の手順へ進める
サイドスリップの合わせ方
ここでは、タイロッドが車軸より後ろにある車を例に説明します。

回す向き(車の横からタイロッドを見たとき)
- OUTに出ていたら → 左右とも時計回り
- INに出ていたら → 左右とも反時計回り
車の横からタイロッドを見たとき
・OUTに出ていたら → 左右とも反時計回り
・INに出ていたら → 左右とも時計回り
回す量
- テスターの値が「1」ずれるごとに、左右を約20度ずつ回す
例:テスターでOUT 5 だった場合
- タイロッドエンドのロックナットを緩める
- 車の横からタイロッドを見て、左右のラックエンドを時計回りに約100度ずつ回す(20度×5)
- ロックナットを締めて、もう一度テスターで確認する
※IN 5 だった場合は、反時計回りに約100度ずつ回します。
ハンドルセンターの合わせ方
サイドスリップが合ったら、次はハンドルセンターを合わせます。ここも、タイロッドが車軸より後ろにある車の例です。
回す向き(車の横からタイロッドを見たとき)
- ハンドルが右に傾いていたら → 左側は時計回り、右側は反時計回り
- ハンドルが左に傾いていたら → 左側は反時計回り、右側は時計回り
車の横からタイロッドを見たとき
・ハンドルが右に傾いていたら → 左側は反時計回り、右側は時計回り
・ハンドルが左に傾いていたら → 左側は時計回り、右側は反時計回り
回す量
- ハンドルの傾きが半コマ(ハンドルの真上を時計の12時とすると、針が2分ぶんずれているくらい)なら、左右を逆向きに約90度ずつ回す
※あくまで私の感覚なので、参考までに。何度か経験して、自分の感覚を覚えてください。
左右を逆向きに回す理由
- 左右を同じ量だけ逆に回すと、サイドスリップの値は変わらない
- 片方だけ回すと、ハンドルと一緒にサイドスリップもずれる
例:ハンドルが右に半コマ傾いていた場合
- タイロッドエンドのロックナットを緩める
- 車の横からタイロッドを見て、左側を時計回り、右側を反時計回りに約90度ずつ回す
- ロックナットを締めて、試運転でハンドルがまっすぐか確認する
まとめ
足回りの部品を脱着したあとのサイドスリップとハンドルセンターは、次の順番で合わせます。
- 試運転で、ハンドルの位置を確認しておく
- サイドスリップを合わせる:左右を同じ向きに、値1につき約20度ずつ
- ハンドルセンターを合わせる:左右を逆向きに、半コマにつき約90度ずつ
回す向きは、タイロッドが車軸の前にあるか後ろにあるかで逆になります。作業の前に、どちらにあるかを確認してください。
目安の角度は、あくまで私の感覚です。それでも、大体の車はこの感覚で上手くいきます。
ボールジョイントが外れずに困ったときや、ブーツのリングがなかなか入らないときは、こちらの記事も参考にしてください。


毎日忙しい整備士の時間短縮に、少しでも役立てば幸いです。お互い、頑張りましょう。


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