記事内に商品プロモーションを含む場合があります

ボールジョイントブーツのリングを付ける工具3選|工具なしの入れ方も紹介

技術・知識

タイロッドエンドブーツやロアボールジョイントブーツのリングを付けるとき、広げて溝に入れようとしても、なかなか入らない。
中に詰めたグリースが出てきて、手はベタベタ。何度もやり直して、時間だけが過ぎていく。
やっと入ったと思って見たら、新品のブーツが切れていて取り直し。そんな経験はありませんか?

実は、このリングを付けるための専用工具があります。この記事では、その工具を3つ紹介します。
私自身は専用工具を使っていないので、その理由と、私のやり方もあわせて紹介します。

ブーツリングを付ける専用工具の仕組み

リングは径が小さく、締める力も強いので、手で大きく広げるのはひと苦労です。
専用工具は、この「広げる」と「溝に落とす」を工具に任せる仕組みです。

  1. テーパー状(先が細く、元が太い形)のカップに、リングをかぶせて広げる
  2. インサーターでリングを押し出して、ブーツの溝に落とす

仕組みを見る限り、こんなメリットがあります。

  • 手でリングを広げて、痛い思いをしなくていい
  • 「こっちを入れたら、あっちが外れる」がない
  • リングの圧でグリースが押し出されて、手が汚れることがない

結果、作業時間が大幅に短くなり、ストレスなく付けられるはずです。

ブーツリングを付ける工具3選

今買える専用工具は、この3つです。

工具価格(税込)使える場所
ストレート スズキエンドブーツリング インサーター5,040円タイロッドエンドブーツ
ストレート スズキロアアームブーツリング インサーター5,715円ロアボールジョイントブーツ
KOTO ブーツバンドインサーター SBI-600N約29,000円〜両方

※価格は2026年10月時点。どれもスズキ車向けの工具です。スズキ以外の車に使えるかは、リングやブーツの大きさによります。

① ストレート スズキエンドブーツリング インサーター

タイロッドエンドブーツのリングを付けるための工具です。
テーパー状のカップ(内径33mm)でリングを広げて、インサーターで押し出す、シンプルな2点セットです。
価格は5,040円です。
Amazonでは、星4.1(36件)の評価がついています(2026年10月時点)。

② ストレート スズキロアアームブーツリング インサーター

ロアボールジョイントブーツのリングを付けるための工具です。
仕組みは①と同じで、カップ(内径39mm)でリングを広げて、インサーターで押し出します。

メーカーが挙げている適合車種は、ワゴンR、アルト、エスクード、MRワゴン、ソリオなどです。年式やグレードによっては合わない場合もあります。
価格は5,715円です。Amazonでは、星4.0(27件)の評価がついています(2026年10月時点)。

③ KOTO ブーツバンドインサーター SBI-600N

タイロッドエンドブーツとロアボールジョイントブーツ、両方のリングを1セットで付けられる工具です。
コーンとガイドが大小2サイズずつ入っていて、コーンで高さを調整して、いろいろな車種に合わせられます。メーカーは「スズキ以外でも一部の車両に使える」としています。

適合車種の例は、ワゴンR、アルト、Kei、MRワゴン、スイフト、ジムニーなどです。
価格は約29,000円からで、楽天やYahoo!ショッピングで買えます(2026年10月時点)。

私が専用工具を使っていない理由と入れ方

ここまで専用工具を紹介してきましたが、私自身は使っていません。
会社にあった物と、マイナスのウスバで付けられているからです。
専用工具がなくても付けられるやり方として、紹介します。

ロアボールジョイントブーツはコーン状の棒で入れる

ロアボールジョイントブーツは、会社にあった、先が細くて元が太い円すい形の棒を使っています。
正直、本来は何に使う物なのか分かりません。

会社にあった円すい形の棒(本来の用途は不明)
  1. 先にリングを、棒の太い所の端まで滑らせておく
  2. その状態で、棒をブーツの溝のすぐ上に合わせる
  3. 最後は手で押し下げて、溝に落とす

専用工具のカップと同じテーパー状なので、何度もやり直すことがなく、手も汚れません。
一番の利点は、新品のブーツが切れる心配がないことです。

スズキ車だけでなく、同じようなリングを使っているトヨタ車にも使えます。

タイロッドエンドブーツはマイナスのウスバで入れる

タイロッドエンドブーツは、マイナスのウスバで入れています。

  1. リング全体を、ある程度ブーツにかぶせておく
  2. リングの端を、ラックエンド側で溝に入れて、片手で押さえる
  3. ウスバを上から、リングとブーツの間に差し込む
  4. 柄を外側へ倒して、リングを広げながら溝へ滑らせて入れる
  5. 3と4を、90度ずつ位置をずらしてくり返す

ラックエンド側から始めると、ほかの所を入れるときに見やすく、押さえている手も邪魔になりません。

見た目はあまり良くないですが、ウスバはブーツに当てて、てこの支点にしています。
私のウスバは、使い込んでいるうちに先が耳かきのように少し曲がりました。この丸みのおかげで、ブーツが傷みにくくなっています。

💡

専用工具を買うのはちょっと…という方へ

正直、専用工具は安くありません。買うのをためらいますよね。
マイナスのウスバが1本あれば、タイロッドエンドブーツだけでなく、ロアボールジョイントブーツもこの方法で入れられます。参考にしてみてください。

まとめ

タイロッドエンドブーツやロアボールジョイントブーツのリングは、手で広げて入れようとすると苦労します。
専用工具は、テーパー状のカップでリングを広げて、溝に落とす仕組みです。

  • タイロッドエンドブーツ用:ストレート スズキエンドブーツリング インサーター(5,040円)
  • ロアボールジョイントブーツ用:ストレート スズキロアアームブーツリング インサーター(5,715円)
  • 両方に使える:KOTO ブーツバンドインサーター SBI-600N(約29,000円〜)

専用工具を買わなくても、テーパー状の物や、マイナスのウスバで入れることもできます。

リング付けのストレスが、少しでも減れば幸いです。

ブーツを交換するときに、ボールジョイントが外れずに困ったら、こちらの記事も参考にしてください。

ボールジョイントの外し方|固着して外れないときの対処法を現役整備士が解説
プーラーで抜けない、ネジ山を潰した。そんなロアボールジョイントやタイロッドエンドも、ハンマー2本でナックルの側面を叩けば外せます。現役整備士が、ハンマーの当て方と、それでも外れないときのやり方を紹介します。

コメント

タイトルとURLをコピーしました